2008年10月05日

Vol,4二期会と銀鉄、公演見ました

10月5日の日曜日の朝、フトンの中でサンデーモーニングを見ながら、ぼんやりあしたさぬきを携帯でチェックしてて・・

おおお。

朝9時6分にUPされたセバスティアーノ氏のブログのタイトルが「ロックん天涯様」・・・・
思わず飛び起きて、わたしのブログの続きを書き始めた次第です。

前回UPしたのが10月1日。毎日少しづつ書いていますが、なかなか今回の項目、進みません。かなり、気を使ってしまう項目です・・・・

二期会のオペラ公演と銀河鉄道のミュージカル公演を、比較して述べています。

さて、いよいよ・・・・オペラとミュージカルを比べてコメントする残りの項目は・・・・

演技・歌「出演者、役者」

「制作体制・舞台監督・舞台進行」

「舞台効果・・音響、照明、舞台セット」

・・・へと続きます。の、予定ですが・・・


⇒なぜオペラとミュージカルの比較などするの?という方、まずは1回目のブログをご覧ください。 ⇒ Vol,1

ただ、上記のリンク先のVol,1に、なぜ比べるか、比べてどうなるのかが書いてあるわけではありません。
比較してコメントしたくなった「わたし」というものについて少し自己紹介をしています。

わたし自身、書き進めながら、何かが生み出されるのではないかという「直観」に身を任せて、
今まで漠然と感じていたことを書き記してみようかと・・・・

地域、地方の中で舞台文化を継続してしてゆくことの大変さの中で、でも、やり続けるひとたちがいて。

音楽のジャンルの違い、レベルの高い低い、プロなのかプロを目指すのか、プロでも“喰えないプロ”で侘しくやってるのか趣味として生き生きと楽しくやってるのか。

そんなことはカンケーなく、舞台が面白いかどうか、インタレストかどうか、感動を与えたかどうか、それだけで、その一点だけで評価されることも受け容れなくてはならない「有料舞台公演の出演者、制作者」の立場があって。

とか、いろいろなことを書きながら思いつきながら自分で気づきながら・・・・ブログ、書いてます。

目立たないように、写真を使わないで(笑)

で、いよいよ・・・■■演技・歌「出演者、役者」■■

二期会

両日とも共通の出演者、オルフェの若井氏とブルートの米田氏がいて良かった。
これは観客の誰もが素朴に思ったことだと思います。

岩井氏は正統派として安定感抜群、喜歌劇の演技としてのおおらかさを持っているなかでも抑え気味のオペラらしい上品な動きは、舞台を愉しむという雰囲気を与えてくれました。ありがとうございました。

米田氏は、演奏するという時間帯以外の時間をかなり自由自在に使い、アドリブの「語り」もふんだんに入れて喜歌劇らしさを振りまいていました。氏がこのブログへのコメントでも書いているように、
『ウィーンのフォルクスオーパー(庶民的な歌劇場)でよく演じられていますが、客席とのキャッチボールが多くあり、劇場みんなで楽しんでいます。そこの所をもっとおしゃれに表現したかったですね。』
ということに尽きるでしょう。その自由演技の語りと動きについては、話題の内容、”長さ”についてオペラ界的には賛否両論が渦巻いても当然だとは思います。

ただ、いい演奏者はそのままいい作家でもいい演出家であるとも限らないので、米田氏のアイデアを演出家がじっくりと練りあげ、全体との調和を演出していただければ、もっともっともっと、どか〜んとウケて、また、原作の流れの中での締まり具合もグレードアップできたのではないかと。贅沢なリクエストですが。

どちらにしても、岩井氏との演技の振れ幅があって楽しませていただきました。

私が見た21日では男性陣の安定した演技と演奏が舞台を締めていた記憶があります。

そして、21日の最大のわたしのお気に入りは、アルカディアの王子の『腰フリ』です・・・・。腰フリというのか「おしりぷるるん」と表現するのか・・・・実に、イイ(笑い)。

あのような饒舌でないちょっとしたアクセントとしての遊びが、ところどころ出てくる。
ひとつの同じ動きを、シーンをまたがって何度か見せる。
いやぁ、あの「しつっこくない笑いへの誘い」は、いい感じでした。

・・・・・あの、わたしはゲイでもあっちの気があるわけではありませんので・・念のため・・・・


☆★☆ただ、ここで、主役級の男性陣の出番を除いて大きなストレスが・・

「日本語の公演」ということで、過度な期待をしてしまっていた自分が居た、ということに気がつきました。

日本語とオペラの旋律と「歌う」という演奏技術論からして、日本語の楽曲の歌詞をホールで生で観客に届けるのは容易ではないということを思い知らされた21日でした。

主役級の男性陣以外の声が聴こえない。というか、聞き取れない。

もちろん、歌謡曲のように、歌詞がはっきり聞こえる。という歌い方とは根本的に違う「声を出して体全体で響かせる」という演奏法だということは認識していましたし、日本語が音符に乗る響きと、外国語の単語が乗る響きはまったく違う、ということも認識していましたが・・・・

うーーん。それで、前回、音楽と楽団の項目で書いたように、身を乗り出して日本語を聞き取ろうと神経を集中したせいで、生演奏の楽しさとか、楽曲全体を愉しむことを忘れていた。

この段階で、私が久しぶりに見る二期会のオペラの見方が「総合舞台芸術を愉しむ」見方から、「地域でオペラを真摯に上演し続けている素晴らしい地元の団体を見守る」という気分に変わったといえるかもしれない。

もちろん、こういう言い方をするのはプロフェショナルとして演奏している自負のある皆様からは反感をかうかもしれませんが、観客からみての素朴な感想です。

今回、この「歌詞、台詞、日本語が伝わる、伝わらない」ということを強く感じたのは、前日の20日に銀河鉄道の上質なマイクと音響のオペレートでサポートされ、すべての台詞の細かなニュアンスまで耳に入って来ていたミュージカル公演を見ていたせいだと思う。

ただ、この「声の聞こえ方」の問題は、舞台セットの「反響具合」とか、観劇した客席の位置によっても違いがあるのではないかと。私は中央ブロックの前から8、9列目ですから、オケピットに近かったわけでして。
耳に入る音のバランスとしては、オケの音が勝っていたかもしれません。
3階席とかの方が、オケのサウンドと体を震わせる声の響きがホール全体に共鳴して聴きやすかったかも知れません。


銀河鉄道の<演技・歌「出演者、役者」>

銀鉄における演出家と役者の関係は、完全な主従関係。圧倒的な人間的パワーを持ち、作・演出というほぼ全権を持っている上村氏が演出をつける、指導する、「たとえばこんなふうに」と言ったことを役者は必至で解読し、演じる。
そんな関係なのではないかと、勝手にですが想像しながら舞台を見ました。

そして、上村氏の台本の醍醐味は、長ゼリ。ひとりの役者が長くひとりで語り演じる「長ゼリ」シーン。
静かに、いくつかのエピソードと心象風景で語りははじまり、やがて深く感情移入をしてゆきやがて激しく感情をぶつけてゆく。
その時に強くサポートしてくれるのが、バリエーションに富んだ「セリフBGM」。そのBGMのジャンルはジャズ、タンゴ、ロック、クラシック・・・楽器もハーモニカ、バイオリン、ロックギター・・・など多岐にわたり。
上村氏の選ぶBGMは個性的でセンス良く、セリフとシーンに溶け込んでセリフに描かれた世界観を観客の頭の中で再生させる・・・そんな機能を果たしていました。

その「バリエーション豊富なBGM」が今回、全編通して5ピースの生演奏だったわけで、役者とすると、「強いイメージ、雰囲気づくり」のサポートがない中での演技となったといえるのではないでしょうか。

で、演技は・・・・・全員、強い個性の「上村節」の呪縛の中にあって・・・生の舞台の、生の人間の息遣いが聞こえてこなかったなぁと・・・そんな風に感じてしまいました。

とくに男性陣と、女性の中の男性的啖呵を切る場面など、上村氏が演出をつけたその身振り手振りのまま、舞台で演じていたように見えました。これはもちろん、「演出」としては素晴らしい影響力と意志の貫き方であることは間違いありませんが、今回、この「出演者・役者」の項目で書くとすれば、役者たちよ、演出ともっと闘え!!

とくに男性陣よ!みんな「ミニチュア上村」に見えたぞ!

もちろん、自由に役者なりに考えたものを稽古場で出して、NGをくらって、結局、演出が示した「たとえばこんなふうに」の演技にみんなが似せて演技する・・・ということも、ケースとしてはあると思います。

そして、もちろん、「ミニチュア上村」に見えるその動きそのものが「銀鉄らしさ」であり、熱烈なファンもあることは確かだとも思います



今回、二期会との対比をしようと思ったのも、「演出と出演者の関係」の違いがかなり興味深かったことがあります。

大人・その道を職業としている先生方、そのお弟子さん、同窓のみなさんなどが集まる集団と・・

日常、まったく違う普通の職業を持ちながら「芝居が好き」でたまたま集まった一群・・・・

・・・・演出による過度な強制・縛りを行わず、先生方の自主性を尊重する手法と、

・・・・数か月の間、個人を追い込み集団を追い込み、追い込んだ中からふりしぼった演技で見る者の心を震わせてきた手法。

私が今回、それぞれの出演者に感じたことは・・

大人の二期会さんには「もっと統一して演出でしばってガンガン練習を重ねた緊張感」が欲しいなぁと思い・・

若者中心の銀鉄さんには「もっと演出から解放されて自由に」やって欲しいなぁと思い・・・

いやぁ、やっぱり「観客はわがまま」ですよね・・ほんと。

☆さて、残りの項目は・・・・

「制作体制・舞台監督・舞台進行」

「舞台効果・・音響、照明、舞台セット」

地味な項目ですが、舞台スタッフ出身の私としては、ここの部分も20数年の経験上、
せっかくなのでいろいろと書き記したいことを綴って行きますので、この項目を見た音楽関係者の方も、次回のブログもぜひご覧ください。

「舞台づくりに必要なバックスタッフを育てる土壌は、演奏家・舞台表現者を育てる土壌以上に、地方においては枯渇している」というのがわたしの持論ですので。ぜひぜひ、ご覧ください。


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Posted by rookie1957@ストリート at 11:27│Comments(5)音楽・舞台・映画
この記事へのコメント
岩井氏 ⇒ 若井氏 ですね~(^^

それはさておきさすがのご見解です。
rookieルーキーさんの舞台への情熱と視線はタダモノではないですね。。。
舞台に立つ方にも、いろいろな考えの人間がいるかとは思いますが、

> 音楽のジャンルの違い、レベルの高い低い、プロなのかプロを目指すのか、プロでも“喰えないプロ”で侘しくやってるのか趣味として生き生きと楽しくやってるのか。

> オペラの見方が「総合舞台芸術を愉しむ」見方から、「地域でオペラを真摯に上演し続けている素晴らしい地元の団体を見守る」という気分に変わった

このあたり、かなり染入りますね~。痛いところです(^^;
こういう見方をしてるお客さんが実際に数%でもいるのかと思うと緊張感が増します。
そして今後の舞台もちょっとビビリますね、きっと。

あ、金曜深夜の田町アーケードではビックリしました。笑
Posted by Rym at 2008年10月05日 12:36
日本語を届けるのはもちろん、声を届けることも、大変に難しいことだよなぁ、と改めて思った舞台でした。
精進せねば…と。

アルカディアの王子は私もお気に入りです(笑)
ごはんいく予定たて中(笑笑)
Posted by ぴよ at 2008年10月05日 12:49
★Rymさま

若井さんの名前、失礼しました。修正しました。

「緊張感が増します」と書かれていますが、
「金曜日の深夜アーケードで」お会いしたときに、
「ブログ見てます。次がこわいですね・・」とかの言葉が出た時には

・・・こちらも“ビビり”ました。笑。

その前日には、南新町でセバ氏とすれ違い、
「何も言わずにニタニタとお互いに笑いながら」会釈を交わしたのにも、
ビビりましたが・・笑。

精進して、書きます。舞台、なんのジャンルでも大好きなので。


★★ぴよどの

いつもいつも「スルーされている」身としては、
コメントを2本もいただけるのは、嬉しいかぎり。

みっけにも、「スルー」されっぱなしですが・・
Posted by ロックん天涯@rookie at 2008年10月05日 13:31
rookieさま

初めてカキコミさせて頂きます。
21日にハンス・スティックス役を演じさせて頂いた者です。
この度は貴重な評価を頂き、本当にありがとうございます。
ハンス・スティックスは私にとって、とても難しい役でしたが
前述のように評価して頂き、大変嬉しく思います。
私個人の事を申しますと、11年ぶりの舞台出演でまだまだ至らなかった点も
多々あったとは思いますが、そのように評価を頂けた事も演出家の
N村先生及び、周りの皆様のおかげであると感じています。

日本語の件に関しましては当日演奏を聴きに来て頂いた私の友人も同様の事を言っておりました。
「もう少し日本語が分かればもっと面白かっただろうなぁ」と。

『日本語の公演ということで、過度な期待をしてしまっていた自分が居た』
『身を乗り出して日本語を聞き取ろうと神経を集中した』
とrookie様の文面にありましたが、私個人としましても今後の課題とさせて頂きたいと思います。

また、演出に関してN村先生の演技指導の中で出演者に考えさせるイコール自由があったと思いますが、出演者として果たしてその意図を汲み取る事が出来ていただろうかと思うとハンス・スティックスという役柄もまだまだ改良する点があったと痛感しています。

評価頂きありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by はんす at 2008年10月06日 12:56
★はんす様

思いがけず当事者の方からのコメント、ありがとうございました。

肝心のはんす様の歌、演奏などについてコメントをしておらず、大変失礼をしたままの文章となっています。

二期会さんにしろ銀河鉄道さんにしろ、私の個人的な顔見知り以外からのコメントはないだろうと思っていましたので、また、書くほうにも励み?になります。

わたしのブログの内容については、
「そのくらいのこと、分かっている上でやっているのに・・・」
「いろいろな事情が重なって、そうせざるを得ないかなら、泣く泣くそうなっているのに・・・」
など、多々、ご意見もあろうかと思います。

でも、こうして半オープンな場で感想やそれへのコメントなどがやりとりできるのはいいことではないかな、と思っています。

わたしたち観客も、当然、学習をし育たないといけないのだとつくづく感じている次第です。

久方ぶりの舞台とのこと、また引き続き、継続されるのでしょうか・・。

舞台を行う、出演する、制作する皆さんが、日常の生活の中で無理せずに事を進めることができるような環境が育てばいいなぁと、せちがらい世の中なので、とくに、これもつくづく思います。

コメント、ありがとうございました。

rookie 机下
Posted by rookie at 2008年10月06日 21:47
 
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